校長あいさつ(令和7年度)
本校は、岡山県北部・津山市に位置し、県北の工業教育の拠点校として、情報化や技術革新の著しい進展に柔軟に対応できる、自主性と創造性に富んだ有為な工業技術者の育成を目指しています。
昭和16年(1941年)の創立以来、長い歴史と伝統を積み重ねてきた本校は、令和3年度に創立80周年記念式典を盛大に執り行いました。これまでに23,000名を超える卒業生を輩出し、地域社会の中核としてはもちろんのこと、国内外の多様な分野においても大いに活躍しています。
令和7年5月1日現在、638名の生徒が、建築・土木・機械・工業化学・デザイン・ロボット電気の6つの学科に在籍し、将来のスペシャリストを目指して、専門的な知識や技術の習得に励んでいます。あわせて、資格取得や「高校生ものづくりコンテスト」などの各種大会への出場にも積極的に挑戦し、中国地区大会や全国大会、さらにはインターハイなどで成果を挙げています。
また、地域貢献活動の一環として「津工オープンファクトリー」を実施しており、地域の小学生を本校に招いて、生徒自身が講師となり、ものづくりの楽しさを伝える教室を開催しています。児童たちは、生徒の丁寧な指導のもとで、実際の設備や工具を使った体験を行い、ものづくりへの関心を深める貴重な機会となっています。例年、多くの小学生や保護者の方々にご参加いただき、地域とのつながりを育む活動として大変好評を得ています。
さらに令和6年度からは、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を設置し、地域や保護者、関係機関と連携しながら「開かれた学校づくり」を推進しています。また、つやま産業支援センターのご協力のもと、地元企業との連携を深め、技術指導や企業見学、進路支援など、実社会と直結した教育活動を展開しています。
現在の社会は、自然災害や新型感染症、急速な国際情勢の変化など、これまでにない多様で困難な課題に直面しています。そのような時代においてこそ、確かな技術と豊かな人間性を備え、柔軟に対応しながら前向きに挑戦できる人材の育成が求められています。
今後も本校は、「至誠貫行(しせいかんこう)」の校訓のもと、清い心で粘り強く物事をやり抜く力を備えた、地域社会と産業界を支える実践的技術者の育成に全力で取り組んでまいります。
令和7年4月
岡山県立津山工業高等学校長
林 康徳
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学校長挨拶