1学期終業式 校長式辞

2022年7月19日、津山工業高校では1学期終業式を行いました。

今回の終業式は、新型コロナウイルス感染症対策のため、
Meetを使ったライブ配信での形式となり、
校長式辞に続き、生徒課、保健委員より
夏休みを迎えるにあたっての講話がありました。

校長式辞の様子
「世の中で起こっていることに関心を持ち、自分の生活にどのように影響するのか考え、自分の意志を表現することが大切」
というお話がありました
生徒課長のお話
部活動や資格検定取得などに励み、
有意義な夏休みにしてほしいとお話がありました。

校長からの式辞を紹介します。
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令和4年度1学期終業式 校長式辞

 4月8日に始業式を行ってから3か月が経ち、1学期も終業式を迎えることになりました。
 この1学期間に、皆さんはどのような学習や経験を積むことができたでしょうか?今一度振り返ってみましょう。
 これからお話しすることは、政治的な意図は全くないもので、皆さんが、命の尊さを考え、今自分たちが何をしなければならないか考えて欲しいと思いお話しします。

まず、世界に目を向けると、2月24日にロシアがウクライナに侵攻して以来、現在もウクライナの人たちの賢明な抵抗が続いており、毎日のように報道されています。
 歴史的な領土問題や外交問題などの背景があり、双方言い分はあるようですが、ロシアは武力行使によって自国の主張を通そうとしてしまいました。ウクライナも武力で対抗してしまいました。その結果、多くの市民、兵士の命が奪われることとなってしまいました。

 もっと平和的な解決方法はなかったのか。一日も早い武力の終結と平和的な解決を願うばかりです。

 日本においては、7月8日に安倍元内閣総理大臣が路上での演説中に銃撃され、亡くなるという事件がありました。
 参議院選挙に向けての遊説中であったため、民主主義を揺るがす蛮行と報道されました。
 安倍元首相のご冥福をお祈りします。

 この2つのニュースをみて皆さんはどう感じたでしょうか。

 決して武力や暴力によって自分の主張を通そうとしてはならない。と感じたのではないでしょうか。
 武力や暴力以外の解決方法があるとするなら、意見を戦わし、双方納得できる方法を見つけることしかないと思います。
 そのために、皆さんが今できることは、自分の考えを相手に伝えるための表現方法を身につけることです。また、相手の主張を聞き取る力や、世の中にある数えきれないほどの情報から何が正しいのか見極める力を身に着けることです。

 4月には、池田精工様から製氷機2台を寄贈いただきました。池田会長は、本校の卒業生であり、津山工業在学中には友人と将来の夢を語り合い、ご自身は「津山の地域に若い人が働ける場所をつくりたい。」という夢を友人によく語っていたと言われていました。そして、卒業後、実際に会社を興し、創業50周年を迎えたことを機に、「津山圏域活性化の原動力となる人材育成に活用して欲しい。」という思いで皆さんに製氷機を寄贈くださいました。

 皆さんも、友達と自分の夢を語り合ってみてはどうでしょうか。
 そして、自分の意思表示の方法の一つに選挙で投票することがあります。

 成人年齢が引き下げられ、3年生の一部の人は既に選挙権を得ている人もいます。
 世の中で起こっていることに関心を持ち、自分の生活にどのように影響するのか考え、自分の意志を表現することが大切です。一番怖いのは、無関心になることです。

皆さんの多くは、津山工業を卒業後就職していきます。社会人としての資質を養う最後のチャンスとなる場が、ここ津山工業高校です。

 明日から夏休みに入りますが、皆さんが、いろいろなことを見て、聞いて、経験して、そして、考え、判断できる有意義な時間になることを期待して、式辞とします。

令和4年7月19日
岡山県立津山工業高等学校
校長 髙林 康徳

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